どうやら私は、クズ男キャラしか愛せない女らしい。
このことに自分では気づかずに長い間、生きてきた。
しかしある日、以前アルバイトとして働いていた店で共に勤務していた、20歳年下の当時大学生の友人に指摘されたのである。
その友人とは、アニメの話しがきっかけで仲良くなった。少し話してみると、2人とも長女で口が悪いという共通点もあった。
彼女はこれまでの私の人生では出逢ったことがないようなグローバルな生い立ちで、ニュージェネで、私に沢山の刺激を与えてくれる大切な友人である。
そんな友人とある時、恋愛トークからの流れで、少女漫画に登場する男キャラでは誰が好きか?という話題になった。
私が最も好きな少女漫画の男キャラは、咲坂伊緒先生の漫画!
「アオハライド」の、馬渕 洸 ☆彡
皆様ご存知だろうか。
私は洸のあの塞ぎこみ具合と、自分の苦しみを誰にも打ち明けないかわりに誰も心に入らせようとしないあの感じが、たまらなく好きなのだ!
全てを適当に見せていて、口を開けば意地悪言ってくるのも、最高に良い。
双葉を好きなんだと自覚してからの洸の態度も、全部、好き。
漫画原作の洸が好きすぎて、アニメも映画も見れないくらい、好きだ!
これを聞いた友人は、
友「マオさんはクズ男キャラが好きなんですね。わたし馬渕洸、無理です!あのウジウジした感じが!!」
と言った。
私「ん??ちょ、!!ちょっと待ってよ!!洸のどこが、クズなん!?」
友「だって主人公の女の子のことが好きなくせに、違う女の子のことが放っておけないからって付き合わなくて、 結局自分の気持ちの整理がついた途端、主人公のこと奪う!みたいになるじゃないですかぁ。超自己中じゃないですか?あと過去のことに縛られてて、暗いです。」
ほうほう、これは言われてみれば、一理あるのかもしれないぞ。
つまり、私は洸のことを好きすぎるがあまり、洸の行動を客観的に見れていなかったのかもしれない。と思った。
因みに友人は「アオハライド」の洸よりも、同じく咲坂伊緒先生の作品である「ストロボエッジ」の蓮くんが好きらしい。
ストロボエッジの名台詞と言えば!
「あっ、また『好き』が積もった…。」
かつて、この素晴らしい漫画をいたずらに読んだ私の元カレは、このセリフを読んでそこら中をのた打ち回るほど大笑いし、バカにした。
その少女漫画に対する侮辱的行為を到底許せずブチ切れた私は言うまでも無く元カレと大喧嘩をしたという、個人的に最高の思い出込みの作品である。
私「ふむ。確かにストロボエッジの蓮くんは、素敵だよ?でもさ、私からは絶っ対に好きにならないタイプなんだよね、蓮くんは。洸のことは、100%好きになるっಠ▃ಠ!!!!」
さて、ここまで読んで下さっている皆様。この後も、皆様にとって何の得にもならない話が最後まで続きます。
離脱されるなら、今です。
さらに考察してみると、友人と私の、相手の行動をどこまで許容できるのか?というキャパシティーにもどうやらかなりの差があることがわかってきた。
友人は私より20歳も年下だ。だけど、私たちは友達という対等な関係だ。だから
「アンタはまだ20歳だから、キャパが狭くてわからないんだよ!これから色々な人を好きになって、良いことも苦しいことも経験して行くんだよ!!そうなって初めて理解できることがある!!」
なぁーんて、大人がいかにも言いそうなつまらないセリフは、ちょっとだけ言いたくなったけど、口が裂けても絶対に言いたくない!
そう思いながら、会話は進んだ。
友「洸の他にはいないんですかー??」
私「いる!いるよ!2番目に好きなのはね、溺れるナイフの、長谷川 航一朗!!」
友「え、やっぱり、クズじゃないですか!ww」
私「・・・w(゚Д゚)w!」
ジョージ朝倉先生の作品「溺れるナイフ」長谷川航一郎☆彡 通称、コウちゃん。
因みに映画版「溺れるナイフ」を観た私は、まんまと菅田将暉にどハマりした。
今でも私至上、最高のキスシーンランキングの1位はあの、ベロンチョキッスである!!これは映画を観た方ならきっと共感してくれすはず…!!
しかし、コウちゃんよ。アンタ、別に傷つかなくてもいいのにさぁ…、なんで青春って、あんなにトゲトゲしていて痛々しいのだろうか…
あんなに胸が締め付けられるのは、きっと本気で「今」を生きていて「今」しかないから。と、どっかの誰かが言っていた気がする。完全同意である。
コウちゃんも、確かに洸と少し似ている部分があるかもしれない。自分自身の問題を抱えているキャラだ…。しかも、洸よりも重い重圧がこれでもかと圧し掛かっている…。
どうやら私は、「問題を抱えていて他人に心を許そうとしないけど、主人公の女の子にだけは心開いちゃう系男子」がとてつもなく好きらしい。ついでにその男子が憎まれ口なんか言ってきてくれたらもうイチコロである。
そしてそんな設定のキャラは総じて、人でなし行動を取って主人公を振り回す場合が多い。
私「確かに…。自分が辛いからって、人を振り回して傷つけてもいい理由にはならないね。もしかしたら、友人の言うようにクズ男たちなのかもしれない。でもさ、好きなんだもん。仕方なくない??ಥ_ಥ」
こうして事実を認めた私は、友人により「クズ男キャラしか愛せない女」と認定されたのであった。
思えば「呪術廻戦」でも、伏黒甚爾がダントツで一番好きだということにも気がついた。
アニメガチ勢である私は、伏黒パパが登場した時から、
「何!!このキャラw(゚Д゚)wマジ最高なんですが!!」とワクワクしながら、非常にテンション高く楽しく観ていた。
終いには五条先生を少し恨んだ程である。
実写になるが映画「JOKER」のジョーカーも、誰が何と言おうと、社会問題になろうと大好き過ぎる。
最高にカッコいいじゃないか。と思いながら、バッドマンの苦しみを胸が締め付けられる思いで観ている。
だがこのあたりになってくるともはやクズどころではない。善が欠落した極悪人たちである。
最終的に、
友「とことん好きなキャラがかぶりませんね。w」
私「でもさ、その方が良いよね!?好きな人がかぶる心配が全く無いじゃん!?」
友「いや確かにそうなんですけどねー。w」
という会話に落ち着いた。
しかし私の中の私がこう言っていた。
おいおい、一体自分が何歳だと思ってるんだ、私よ!好きな人がかぶるわけないだろ。
苦笑いされちゃってるじゃんよ。困らせてんじゃないよ。40代が!!
厚かましいことを口走った私に優しく愛想笑いを浮かべる友人が、とても大人に見えた。
さっき大人ぶって要らんこと言わなくて、本当によかったな…。
そんなことを思い安堵した、とある日の出来事であった。
おしまい。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました☆彡
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