ある時から私は、スピリチュアルグッズが欲しくなった。
私が好きでいつも観ているLITAさんのカードリーディングのYouTubeでは、クリスタルで音叉を鳴らしながらライトランゲージを喋っている。
それを毎度観ている内に『音叉、いいなぁー…クリスタルも、なんか、いいなぁー…』
と思い始めたのである。
ちょうどその頃、鍼灸院の先生のおかげでスピリチュアルヒーラーの方に初めてお会いすることができたのだが、その方はライトランゲージを喋り、更にクリスタルボウルを「ホワヮヮヮーーーーーーーー…ポワァァーン…」と鳴らしながらセッションをして下さる方だった。
これが、めちゃめちゃカッコいい。
実は私は以前からLIVEでクリスタルボウルを即興で鳴らしまくってくれるYouTubeチャンネルに登録している、クリスタルボウル好き人間だ。
その音に癒され、クリスタルボウルが欲しい!とまで思い、ネットで調べたこともある。
しかしあれはとってもお高級な代物なのだ。私は知っていた。
スピリチュアルヒーラーの方に初めてお会いできた時に、重たいクリスタルボウルをわざわざ持参して下さりその上、生でクリスタルボウルの音に酔いしれることができて、本当にありがたかったし、私は感動した。
『やっぱ、クリスタルって、なんかいいな…欲しい…!!でもクリスタルボウルは流石に無職の分際で買えないからな…先ずは、音叉を鳴らしたい!!!!そうだ…!小さなクリスタルと音叉を手に入れよう!!』
この「欲しい…!!」という気持ちは、例えるなら『天空城ラピュタ』のドーラが、シータが持つ飛行石の力を始めて目の当たりにした時に禍々しく言った「すごい…欲しい…!!」というセリフと全く同じテンションである。
私は女海賊並みの物欲を持っているのだ。
因みにカードリーディングのLITAさんは、いつも動画内でお香を焚いている。
私の思考回路は実に単純で、これを見ているうちに『お香かぁー…お香ねぇ……お香も、いいなぁー…』
と思うようになってしまった。まさに、カモネギックス!
こうして私の欲しい物リストに、「クリスタルと音叉」そして「お香」がアップされたのだ。
さて、当時無職の私は、欲しいものをじゃんじゃん買えるような身分ではないため、先ずは欲しい物の価格相場を調査することから始めた。
音叉とクリスタルは、お手頃な物から高級品までかなり幅広い価格帯であることがすぐにわかった。これは私自身も想定内である。
『初めて買うなら、お手頃価格からで十分だよな。』
そう思い、Amazonで出品されていた「クリスタルと音叉・さざれクリスタル」のセットに目をつけていた。
そして数か月間買うのを我慢した後、遂にアマゾンセールの時期がやってきた。因みに普段の値段は3400円くらいだったと思う。それが確か2700円くらいに値引きされたのだ!
それまで我慢に我慢を重ねて耐え抜いていた私は、その価格を見た瞬間、後先考えず速攻!!ポチった。そして大変満足していた。
「やっと、やっと!!私のクリスタルと音叉が手に入った!!あぁぁぁー!楽しみぃー!(小躍り)♪」
しかし次の瞬間、急に不安がよぎった。
「やべぇぞ。夫のお金で勝手に買い物して、怒られるかもしれない……(⊙﹏⊙)」
まさに感情はジェットコースター。
他の記事でも触れているが、少し前までの私は物欲と俗世にまみれきった女であった。
しかし2023年の夏の終わりにスピリチュアルに目醒め、それからは断捨離も頑張ったし、物への執着心を手放すために、大切にしていたおもちゃも全てまんだらけに引き取ってもらい、処分した!!ಥ_ಥ
それでも、もともと物への執着や物欲センサーが少なく、お金に関してしっかり者の夫からすると、私はとにかく無駄な上にくだらない物しか買わないと思われていて、今でもお金の使い方ではよく怒られているのだ。
40歳を超えた主婦が、情けない限りである。
とにかく『怒られるかもしれない!』と急な不安に襲われた私は、それから『どうしたら怒られないか』を考えた。
一番ダメなパターンは、届いたモノを夫が受け取り「なに、これ??」と聞かれるパターンである。
こんな時、私は焦って目が泳ぎまくってしまい、夫をイラっとさせてしまう時がある。
別に悪いことをしているわけじゃないのに「怒られたら嫌だ。」というエゴが先行して、一瞬、ごまかそうとしてしまうのだ。
夫は適当にごまかしたり、自分に都合の良い適当な言い訳をかますことを最も忌み嫌う。
そうなったらとことん追い詰められた挙げ句、最後には心から謝ったとしても絶対に許してはくれない。どんなに誠意を持って謝罪しても、決して許してくれないのだ。
普段は菩薩様なくせに、少しでも逆鱗に触れてしまったその時は…アーメン。…こちらはただただ神や仏に祈りを捧げるしか無い。
それはそれは恐ろしい男なのである。
『このパターンだけは絶対に避けなければ!!夫はただでさえアンチスピリチュアル思想の人。私が夫に黙って夫のお金で買ったものがスピリチュアルグッズだとわかった時、どうなってしまうのか…(⊙﹏⊙)考えただけで恐ろしくなってきた…!』
それならば、やはり事前に言うしかない。怒られてもバカと罵られても、正直に「今日、ポチりました!!」と。そうしよう。と、覚悟を決めた。
その日の夜
私 「あのさ、あ、あの、あの、さ、…(もうキョドってる)」
夫 「なに。」
私 「怒らないで聞いてよ、あのさ、実は、何ヶ月も前からずっと欲しかった物があって、今日、Amazonセールで安くなってたから、ポチっと、購入させて頂きました。2700円です。」
夫 「何買ったの?」
私 「…音叉と、クリスタルと、さざれクリスタルのセット…」
夫 「音叉?なんじゃ、そりゃ。」
私 「あのね、キーーーン!って、鳴らすやつ!この場を浄化してくれたりするグッズだよ!!」
夫 「へぇ。またくだらないモン買って。まぁ知らないけど。(興味なし)」
へ…!?…やった!!怒声罵声を浴びせられた上にキャンセルしろ!と言われるかもしれないとビビり散らかしてたのに、なんだか思っていたより、簡単に終わったぞ!?
やはり正直が一番なのだ!これを教訓に、これからも正直に生きてみよう!この時こう思ったのだった。
さて。次の日は夫も休日で、待ちに待った音叉とクリスタルのセットが我が家に届いた!
早速開封して、私はわくわくしながら、生まれて初めて手に入れた音叉を鳴らしてみた。
「キィーーーーーーーーーン………」
『おぉ!これこれ!!やはり、この音は良いなぁ!!買ってよかった!!!』と満足して思っていると、夫がなにやら興味深そうに音叉とクリスタルを手に取った。
夫 「これ(音叉)を、こっち(クリスタル)に当てればいいの?」
私 「うん!そうだよ。やってみなよ!」
「キュィイイイィィィーーーーーーーーーンフォワンフォワン……………」
私 「!?!?ちょ、待って!?何、今の!?」
夫 「何って?なんか間違ってた?」
私 「もう一回、鳴らしてみて!!!」
「キュィイイイィィィーーーーーーーーーンフォワンフォワン……………」
私 「なんで!?なんで、夫がやるとそんなに凄い音が出るの!?」
夫 「??…別に普通でしょ。」
いや。絶対に違った。夫が出した音はもの凄く響いていて、私が出す音とはまるで違ったのだ!!
私は悔しいのと同時に、何だか可笑しい気持ちが入り乱れて笑いが込み上げてきてしまった。
私 「意味わかんないー!!あんた、アンチスピのくせに自分から音叉鳴らしたり、とんでもない音出したりさ、はぁー、意味わからん!www」
それからは、私がリビングで瞑想していると夫が勝手に
「キュィイイイィィィーーーーーーーーーンフォワンフォワン……………」
と鳴らしてくれたり、寝る前にも
「キュィイイイィィィーーーーーーーーーンフォワンフォワン……………」×3回
と、こちらが頼まなくても勝手に鳴らしてくれている。
しかも鳴らし終わると、クリスタルと音叉に合掌して一礼するという儀式までいつの間にか生まれていた。
『この人、ふざけてんのかな?それとも、本能なのかな…?ಠ▃ಠ』
私からするとマジで夫の行動は意味わからんのであるが、面白いから放っておいている。
さて、無事に音叉とクリスタルをゲットして、思いがけず夫と共に音叉ライフを満喫している私だったが、もうひとつ、リストアップされていた「お香」を手に入れる時がやって来た。
以外なことに、「天然のお香」と調べてもなかなかこれだ!と思うものにネットでは出会えなかった。そのかわり、京都にお香の老舗がたくさんあるという情報を入手した。
『とりあえず、京都の老舗お香屋さんに行ってみたいなぁ…』
そう漠然と思っていた頃、以前パートとして働いていた店の子から連絡が来て、ご飯を食べることになった。
友人は「マオさんはどこか行きたい所はありますか?」と聞いてきてくれたので、
私 「もし良ければ、京都がいいな!お香屋さんに行ってみたいのもあって!」と返事をすると、
友 「京都、良いですね!久しぶりに行きたかったんですよ!」
と言ってくれたため、友人と共に京都に出かけたのである。
女子力高めなおしゃれなお店でランチを食べてから、事前に調べていたお香屋さんに友人と共に行ってみた。
しかし残念なことに、そのお店には私が求めるようなお香が売っていなかった。
私は、大して欲しくないものでも無理やり欲しいと思い込み散財する貧困爆買い女である。そしてこのお店で何かしらゲットする予定だったので、多少妥協してでも、初めてのお香をココで買ってしまおうか。と物凄く悩んだ。
しかし何と!私は「いや。一旦、時間置こう。」と、我慢したのだ!
これはハッキリ言って、「喋れなかった赤ちゃんがひらがなを読めるようになった」くらいの成長だと思って頂きたい!!
このことを夫は心の底からバカにするが、かつての貧困爆買い女の行動を思い出してみて欲しい!ちょっとくらい、ほんの少しは成長したと、認めて頂きたいものである!!
取り乱してしまったが、話を戻そう。
そして店を出て、次の目的地である友人が行きたいと行っていたおシャンティCafeに向かって歩いていた。
京都の町並みは歩いているだけでも本当に楽しいものである。古いおしゃれな建物に色ーんなお店が入っていて、見ていて飽きることが無い。
すると、ふと通りかかった店の前で私の足が止まった。
私 「ここ、お香屋さんかも!ちょっと、入ってみてもいいかな?」
友 「もちろんです!入りましょう!」
このお店が、まさに私にドンピシャ、かなりぶっ飛んでいるお店だった!
とにかく使用する自然物へのこだわりが凄くて、店主さんは世界中のあらゆる国に実際赴き、そこで得た閃きをお線香の香りで表現ているそう。その香りは、どれも独特で本当に素晴らしいと感じた。
そして何より、私が大好きな宇宙を彷彿とさせる香りがたくさんあるのだ!!!!
私は一気にテンションが爆上がった!!
『こんな奇跡、あります!?あッ!!ガーディアンズの皆さん!!ここに導いてくれました!?もしかして!?マジでありがとうございます!!さっき散財しなくて、本当に良かったー!!!!』
そう思いながらめちゃくちゃ真剣に悩んだ末、2種類の香りに決めて店主さんに話しかけた。
私 「すみません、決まりました!『COSMIC MEMORY 隕石』と、『COPAL 琥珀』を下さい!」
店 「はい…って、えっ!!隕石と、琥珀っすか!?」
私 「?はい。そうです、あ、あとホワイトセージの葉っぱも下さい。」
店 「あぁ、わかりました。因みに、隕石と琥珀のチョイスをする人なんて、ほぼいないっす!珍しくて思わず2回聞いちゃいました、すいませんね。w」
私 「そうなんですか?」
店 「いや、そうっす。この2種類は、両方『無味』なんですよ。」
私 「あ、そういえば、他のは辛味とか甘味とか、味覚が書いてありますね。」
店 「そうっす。香りって、皆特に考えずに「甘い香り」とか「酸っぱい香り」とか言うでしょ。実は嗅覚は味覚と混同されて表現されることが多いんです。だからうちでは香りの説明に味覚も表記してるんすけど、両方「無味」を選ぶのはまぁ相当変わってますよね。」
店 「ぜひ香りを楽しんだあと、感想を言語化して聞かせて下さい。難しいと思いますよ。w」
こう言われて、店を出た。
このお店に出会えて本当に良かった。たまたま出会えたことが奇跡だ。
私は店主さんから変わり者認定されたが、店主さん、あなたも相当、第一印象からぶっ飛んでます。(誉め言葉)
私はあなたと話した瞬間から「この人、宇宙由来の人かな。」と思っておりました。(超誉め言葉)
あれからまだ感想を伝えに行けていないが、そのうち必ずまた訪れようと思っている。
その時に、約束していた香りの感想を言語化して伝えようと思う。店主さんが私を憶えていなくても。
こうして、念願のお香ライフも手に入れたのであった。
因みにお香に関しても、夫は気が向くと自らお香を焚いてくれる。
私がリビングで瞑想してる時や、昼寝をしている時にも、香りが漂ってくる。
『この人、本当に、アンチスピなのかなぁ?でもいらんこと言って機嫌損ねたら嫌だから、黙っとこう。』
密かにこう思い、スピリチュアルグッズは大いに私たちの生活をハッピーにしてくれているのである。
おしまい
音叉もお香も効果効能はよくわからないけれど、とにかく楽しくてやってます☆ホワイトセージはめちゃ効果ある気がする!あとクリスタルは、まじできゃわわ☆最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました☆
コメント