2024年2月、夫と共に、鞍馬寺と貴船神社に行ってみた。
私は昨年スピリチュアルにハマり、今もコツコツ勉強を続けている最中だが、その中でも特に宇宙系のことが大好きである。
全く知らない方からすると、「宇宙系?なんじゃ、それ。」ってなことだと思うが、とにかく少し調べてみると「スターシード」とか、「なんとかチルドレン」とか、「プレアデス、オリオン、シリウス」など、今のスピリチュアルはとにかくカッコいい宇宙に関連したワードがじゃんじゃん出てくる。
私は普段から「星座盤アプリ」を使ったりしながら夜な夜なベランダに出てはアプリを起動し、頭上に広がる宇宙の星を眺めるのが趣味でもある。そのため
「あれがプレアデスね、あ、あっちがシリウスで…」と、マジで楽しく過ごしているのだ。
しかしながら、現代のスピリチュアルにおいて宇宙がこんなにも地球と関わっていることを私はこれまで全く知らなかった。
京都の「鞍馬寺」に行きたい!と思ったきっかけも、鞍馬寺が宇宙の星である「アルクトゥルス」と関係しているらしい。という情報を得たからであった。
「アルクトゥルス」とは、普段私たちが夜空を見上げれば肉眼でもなんとか確認できる星である。
そしてアルクトゥルス星人は長年地球と人類のために様々なサポートをしてくれていると言われている。私達人類にとっては、かなり頼れる高次元存在と言えよう。
いきなり宇宙人の話をぶっ込まれて困惑しているであろう、ここまで読んでくたさった方へ。申し訳ないが、もう少しだけ頑張ってついて来て頂きたい。
そして鞍馬寺の歴史が書かれた書物には、こう記されている。
太古から鞍馬山は大地の力、護法魔王尊のお力に満ちた所でした。
この護法魔王尊ははるか650万年前に、人類救済の使命を帯びて金星から天降ったと伝えられています。
古くは2億数千年前、新しくとも7千万年前も前の地形で成り立つ鞍馬山は、有史以前から、護法魔王尊が素晴らしい波動を発し続ける霊山だったのです。
「あれ?金星って書いてあるじゃん!」と思われた皆様、朗報である。
どうやら最近、巷ではこの護法魔王尊は金星ではなく、アルクトゥルス星人だったとされているらしいのだ!
ハッキリ言って、私にはどちらが正しい情報なのかなんてことは到底判断出来ない。
でもどちらにしても、最高ではありませんか!宇宙から、どっかの誰かが降り立った場所が、「鞍馬山」である。ということに変わりは無いのだから!!!!!
そしてこの情報を得た私は早速、夫に「鞍馬寺に行きたい、行きたい、行きたい、行きたいーー!!」と、非常にしつこく言い続けたわけなのである。
さて、「鞍馬寺に行きたい」と言ってから数か月が経ち、遂に夫が重い腰を上げて連れて行ってくれることになった!
私は楽しみで仕方なかった!
何故なら鞍馬寺を調べてみると、どうやら鞍馬山を歩いてどんどん進んで行くと貴船神社のふもとに着く山道コースがあるらしく、しかもその山道の途中には、例の護法魔王尊が降臨したとされる場所「魔王殿」があるらしい!!!!
その場所に650万年も前に宇宙から誰かが降り立ち、そのおかげでいまだにその場所はもの凄い波動なのだと、スピリチュアル界隈ではもっぱらの噂なのだ!!
そして最終ゴール地点の貴船神社も、心の友である鍼灸院の先生が「貴船神社の奥宮はすっごいゼロ磁場ポイント」と教えてくれていたので、ずーっと行きたい!と思っていた!!私のテンションはこの上なく高揚していた!
車で京都に向かい、鞍馬山付近に差し掛かったところで、私の頭が「じりじりじりじり…」と痺れ始めた。
ここで少し説明をさせて頂くと、旅行先が自然のダイナミックなパワーが溢れる場所だと、私の頭は「じりじりじりじり…」とめちゃくちゃ痺れてくる。
兵庫県にカニを食べに行く時に通る山でも、伊勢神宮に行く道中の三重県の山と海でも、帽子をかぶっていられなくなるくらい「じりじりじりじり」する。
因みにこの「じりじり」は、瞑想中にもよくなる。何故か両耳の上あたりから頭のてっぺんまで「じりじりじりじり…」とし始め、こうなると私はひとり勝手に楽しくなってきてしまい、高ぶった私のテンションは誰の手にも負えなくなるのである。
この「じりじり」を感じ始めた私のテンションはもう既に最高潮に達していた!
隣で運転している夫に
「じりじりー!!してきたーーー!!!!すっごい!!!!何も感じない!?」
と大声で聞く。夫はいつも通り
「なんもわからん。」と冷たく言い放った。
その言葉で私は少しだけ冷静になるのだった。
「鞍馬寺」はとても清らかな空気で素晴らしかった。
しかしこの日の私のお目当ては「魔王殿」。
せっかくここまで足を運んだからにはゆっくり寺を見物したい夫に対し
「早く!!山道を行くよ!!」と鬼のようなことを言って、早々に入山した。
冬ということもあってか、人はかなり少なかった。
しかも、結構な山道である。急勾配を上ったり下ったりを繰り返しながら、夫と共にひたすら「魔王殿」を目指した。
小さなお子さんやお年寄りの方は先ず無理だろうと思うような山道だった。
「じじばばになったら、もう来れないね。」
と、ゼェゼェしながら3~4回は夫に言った。
「じじばばになるまでに、これから年1回か2回は、このコース歩きたいな。」とも言った。
夫は下を向いたまま「うん。」と言った。
この返事を私は聞き逃さなかった。内心『今!うんって言ったな!絶対だよ!忘れないよ?』と喜んでいた。
でもそれを言葉にしてしまうと夫に前言撤回されそうなので言わなかった。
この時の夫の言葉を、私は今日もただ信じている。
さて、入山してから約40分程経った頃だろうか。遂に、待ちに待った「魔王殿」がお目見えした!
もう少しだけ山道を下った場所に、ある!もう、社が見えている!
「やった!夫!もういよいよ着くよ!」
夫に振り返ってこう叫んだ私は、「魔王殿」目掛けて一気に駆け下りようとした。
その時、鞍馬山中に
「ブウゥウォオオオオオオオォーーーーーーーーーーーー!!!!!」
という、とんっでもなくでっかい音が響き渡った。
私は驚き、夫に「え!?今の、なに!?」と聞いた。
夫は「わからん。けどあそこから聞こえたよ。」と言って「魔王殿」を指さした。
この音の正体は不明だったが、私はドキドキしながら「魔王殿」まで辿り着いた。
「650万年前、アルクトゥルスさんが降り立った場所!!!すごい!!!嬉しい!!!!」
しかし私達より先にその場に着いたであろうご夫婦が、建物の中に入らずにもじもじと外で待っていた。
「順番待ちなのかな?」
そう思い中を覗くと、年配の女性が何やら熱心にお経のようなものを唱えているようだった。
私には何を唱えているのかはわからないが、『あぁなるほど、お経が終わるのを待ってるんだな。』と思い、私もその場で待っていた。
するとすぐにお経を唱えていた女性が私達に気づき、「ごめんなさいね、どうぞ入って下さいね、遠慮なさらず。」と言ってくれて、私達は建物の中に促された。
私は待ちに待ったその瞬間に心躍らせながら、650万年前に宇宙からの使者が降り立ったとされるその場所を見つめた。
その場所は神聖な場所とされ社が建っていて、近くまで行くことすら出来なくなっている。
しかし距離があっても、なんだかわからないが物凄いエネルギーを感じて、非常に感動した。
私は自分の世界に浸り、かつてこの地に舞い降りたであろう宇宙存在に心の中で話しかけまくっていた。
『アルクトゥルスさーん!!本当にここに降り立ったんですね!?すっごい!また来てくださいよー!会いたいですからー!でもなんで社なんか建てちゃったんですかねー!?やっぱ、エネルギーヤバいからですかねー!?』
とか何とか、目を閉じ、その場のエネルギーを全身で感じながら話しかけていた。
…すると突然、私の左耳付近に大爆音が響き渡った!
「ブウゥウォオオオオオオオォーーーーーーーーーーーー!!!!!」
もう、それはそれはおったまげた!
体中が「ビクーーーー!!!!!」っとなり、心臓が破裂しそうになり、それまでリラックスして感じていたエネルギーがどっかへ吹っ飛んでしまった。
目を開くと、さっき熱心にお経を唱えていた年配の女性が、私はこれまで見たことが無い位どでかい法螺貝を持って、全身全霊でそれを吹いていたのだ。
「ブウゥウォオオオオオオオォーーーーーーーーーーーー!!!!!」
『さっき鞍馬山中に響いていた謎の音は、これだったのか…』
この瞬間、何故か私の心のシャッターは「ガラガラガラガラ、ビッシャーン!!」と閉じてしまった。
エヴァンゲリオン風に言うと、「ATフィールド、全開!!!!」の状態である。
しかし私のへなちょこATフィールドなどお構いなしに、私達より先に到着していたご夫婦が法螺貝を褒め称え始めた。
「すごいですねー!!(拍手&曇りなき眼)」
私は内心『おいおい、冗談でしょ、やめてよ、それ(法螺貝)には触れないでおくれ…』
と思っていた。わかっている。これは、私自身の問題だ。私の悪い癖なのだ。心が狭く多様性のキャパシティーが無いせいなのだ。その法螺貝おばちゃんもご夫婦も、何も悪くない。
すると法螺貝おばちゃんは実に気さくに話し始めた。
「ここは、もの凄いエネルギーなの、だからこの音、凄かったでしょ!?エネルギー、感じた!?わかった!?」
それに対しご夫婦は「本当にすごかったですー!!!(拍手)」と、褒め称えていた。
それを聞いた法螺貝おばちゃんはさらに、
「じゃぁこれ、あなた吹いてみなさい!!」と言って、褒め称えていた奥さんにでかい法螺貝を手渡したのだ。
あまりに突然、この光景を目撃した私は、『うそでしょ!!』と心の中で叫びながら、その場から逃走した。
だってもし、「あんたも吹いてみな。」なんて言われたら…
『絶対に無理!いやだ!吹きたくない!乙事主さまぁ!!』と、心の底から思ってしまったのである…。
念のためもう一度記しておくが、これは、私自身の問題である。しかし私がその時思った事を正直に綴っている。
走って逃げた先で、夫が座って待っていた。
夫は「もういいのか?」と聞いてきたので、私は
「あの法螺貝おばちゃんが終わるまで、ここで待つ。」と言って、夫と共にベンチに座って待っていた。
しかし、待てど暮らせど法螺貝おばちゃんは出てこなかった。
遂には普段は菩薩の夫がイライラし始めた。
夫「誰が居たって関係ないだろ、見たいもんが見えないならちょっといいですか?って言って、どいてもらえ!あの場所は誰のもんでもないんだから!もう何分待ってると思ってんの?」
私は「だって、法螺貝吹いてみろとか言われたら絶対に嫌なんだよ!とにかく私はゆっくり見て、全身でその場の空気とかを感じたいだけなんだよ!」
と半泣きで言った。すると
夫「嫌なら断れ!ゆっくり見たいなら、どいてください!って言ってこい!!(怒)」
私「………ಥ_ಥ」
夫にこう冷たく言われた私は、もう一度法螺貝おばちゃんがいる建物までトボトボと歩いた…。
気分は「ドナドナ」の仔牛である…ಥ_ಥ
振り返って夫を見つめても、夫は殺気立った目つきで「早く行け!!」と言っている…
私は祈った。
『法螺貝おばちゃんよ、何故、今日のこの時間にわざわざこの場所にいらっしゃるのでしょうか…。私はここに来ることを数か月前から心待ちにしていたんです…。もう、贅沢は言わないから、せめて法螺貝を吹くのだけはやめてくれませんか…。』
こう願いながらもう一度、意を決して中に入った。
私と夫が外で待っている間に、最初のご夫婦は居なくなり、新規のお客さま方がおばちゃんとなにやら話しをしていた。
私はもう一度集中して宇宙のエネルギーを感じようと試みた。しかし、目を閉じている間に法螺貝を吹かれると心臓にかかる負担がえげつないため、目は開けていた。
新規のお客様に向けて、おばちゃんがまたアレを手に取った!私は瞬時に悟った。『あ、来る!!』
「ブウゥウォオオオオオオオォーーーーーーーーーーーー!!!!!」
…もう今日何回目だろうか。
などと考えていたが、吹く瞬間がわかっていればどうってことはなく、その音も初めてすんなり受け入れることができた。そして「あぁ、なるほど。これは、凄いな。」と、その法螺貝の威力に素直に驚いたのである。
腹の底からなにかが一気に押し出されて、その後音が体中に響く感じがした。全身、鳥肌だった。
おばちゃんは、その場に居る人に
「どうだった!?エネルギー、感じた!?」と聞いていた。
皆「すごいですーーー!!!」と感動している。
するとおばちゃんは私の方に振り返り、私に「あなたも、感じた!?」と、聞いてきた。
私は正直に、「はい、感じました。凄かったです。(音が)」と意地悪く答えると、おばちゃんは嬉しそうに
「ここはね、私が思うに一番、エネルギーが凄いのよ!」
と言っていた。私は「そうなんですね。(愛想笑い)」と答えた。
結局私はその場を離れる最後の時まで、誰よりも長い時間、法螺貝おばちゃんと共に居た。
共に居る間に、突然おばちゃんが
「あんた!!お尻向けたまま挨拶したって、仕方ないよ!!ちゃんとしなきゃ!」といきなり言い出した。
私は何のことだか全くわからず非常に驚き、それでもこれは私に言っているのかな?と思い、
「お尻を向けてる??私がですか??」と聞き直した。すると
おば「あぁ、ごめんなさいね、この子(キューピー人形ちゃん)が、あなたに話しかけていたもんだから、あなたにお尻向けたまま挨拶なんかして、何してるのよって言ってたの!」
おばちゃんは、小さなキューピー人形をお供に連れてきていていたのだ。
私はそれに全く気がつかずに過ごしていたが、ここで初めて存在感のえげつないキューピー人形に気がついた。
正直、『マジか…(⊙ˍ⊙)(伏黒甚爾風)』
と思ったが、
私「あ、そうだったんですね!キューピーちゃん、こんにちは!元気??きゃわいいねぇ。あんた、きゃわいいよ。」
と人形に話しかけてみた。
私はフィギュアや人形が大好きな人間である。実を言うと普段から目玉がついている家中のありとあらゆる物たちに話しかけまくっているため、それに関しては全く何の抵抗も無かった。
おば「そうなの。私、可愛いのよ。って、あなたに自慢してるわ。w」
私 「うんうん、きゃわいいもんねー!!そんじゃ、またねー!」
そんな会話を最後にして、私は外に出たのであった。
魔王殿でのこの出来事は、果たして現実だったのだろうか?といささかの疑問を抱えながら、夫と共に貴船神社に向けて進み始めた。
私は、法螺貝おばちゃんのことを「エネルギーは、法螺貝が無くても感じるんだよ!そもそもみんなその場のエネルギーとかをどう感じるかは自由なんだからさ!人にエネルギー感じるか?とか聞くのって、どうなのよ?」
と、ブーブーと夫に文句を言いながら歩いていた。夫は始めは黙っていた。しかし
「おばちゃんは悪気は無いんじゃないの。自由に捉えれば良いんじゃないの。」とだけ言った。
これを聞いて私はハッw(゚Д゚)w!!として、急に自分の行いに気がついてしまった。
鞍馬山に入った時、テンションMAXで夫に「わかる!?自然のエネルギー、すっごいの!?ねぇわかんない!?」と、聞きまくっていたのだ…。
なんなら実はこの時だけでは無い。普段から私は夫の興味など全くお構い無しに、自分が言いたいことだけをベラベラと話し続けている…。
「あぁ、夫は、いつもこんな気持ちなのだな…」と、瞬時に理解してしまった。
そして法螺貝おばちゃんは、ただただ自分が楽しい!という感情だけで行動しているのであり、きっと、私と、恐らく、限りなく、同じだ!!ということに心の底から気がついたのだ。
そして『おばちゃん、心を閉ざしてしまって本当にごめんなさい。言い訳をさせて下さい。法螺貝なんて、戦を始める合図としてアニメとかでしか見たことなかったんだよ…。未熟者の私を許してくれ…。』
と思い、他人へのジャッジメント(批判と否定)と罪悪感を鞍馬山中にポイポイ投げ捨てながら、ひたすら歩いたのである。
そして無事に、貴船神社のふもとに辿り着いた。
貴船神社の奥の宮に、龍の巣『龍穴』の上に社が建っているとされる本殿があった。
そこに辿り着く時に、通り雨が降った。美しい光景だった。
冷たくて気持ちの良い雨を感じながら神様にお詣りすると、なんとなく、龍の神様が本当にその場所に居るような気がした。
本当に楽しくてハチャメチャな、最高の1日だった。
また行きたいなぁ…。またおばちゃんに会えたら、自分から話しかけてみよう。最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました!
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