皆様はバイトやらかし大会という#(ハッシュタグ)をご存知だろうか。
これはかつて、旧Twitterで定期的に開催されていたイベントだ。(今も続いているのかはわからない)
このイベントでは、自分自身のプライドや保身・尊厳を一切捨て去り、バイトでやらかしたことを赤裸々に世に晒し懺悔するとと共に皆でそれを分かち合い、笑い合い、その失敗から生じる後悔や恥ずかしさといったネガティブな想念を浄化させ手放すという、何とも前向きでスピった企画だったのである。
私はこの企画が大好きで、不謹慎極まりないが皆の懺悔が面白過ぎて何十分も笑い転げた記憶がある。
今でも思い出すと笑ってしまう#バイトやらかし大会のエピソードを2つ、ご紹介しよう。
老人ホームでアルバイトした初日、ガチガチに緊張しすぎて
「先ずは利用者さんの体温と血圧測ってね」って言われたから
とりあえず近くに居たおじいちゃんに「じゃぁ、血圧から測りますね」
と言って血圧測ろうとしたら「私は職員です。」と真顔で言われた。
…きっとこの投稿者、ド真面目でいいヒトなんだろうなぁと想像すると、マジで笑えてくる………ククッ。
十代の若かりし頃、スーパーのレジをやっていた時に
『大葉』が商品だと思えないまま一か月以上レジを通さず無料配布していたところ
ふとした時に野菜売り場で発見して全て無かったことにした事件
これは…、面白いのだが、それ以上にめちゃくちゃ共感できてしまう…。似たようなことが私は多いのだ。
『普通はわかるでしょ。当たり前に。』ときっと誰もが思うことが、私は全く理解できていないことが多々ある。
以前のバイト先は商業施設内の店舗だったのだが、1日の営業が終わり退店する際『退店チェックリスト』というものを、施設に設置されているポストに提出しなければならなかった。
働き始めてそのルーティンを散々こなし半年以上経ったある日、私は気が付いた。
「あれ、そういえば、このチェックリストを提出するポストって、なんで3つもあるんだろう?」
そう、この書類を提出するポストは、なぜか3つも用意されていた。
そして働き始めて半年以上経ったこの時に初めて、3つのポストに対し『違和感』が発動したのだ。(遅過ぎ。)
疑問を抱いた私はある日、ポストの投入口をじぃーっと観察し、(ಠ▃ಠ)「ポストに何か違いがあるのか?」と確認してみると、とんでもないことに気がついた。
3つのポストにはそれぞれ、1Fのテナント・2Fのテナント・3Fのテナント、という説明書きがあるではないか!
私は非常に驚き、その日共に働いていた大学生のアルバイト同僚に興奮気味に尋ねた。
私 「w(゚Д゚)w!?これ、いつから!?いつからポストにこんなこと書いてあったの!?」
同 「え?最近とかではないです。私が知る限り最初からだと思いますけど…」
私 「まじで!?ホントに今、気が付いた!じゃあ、私が持ってるコレはさ、もしかして、毎回1Fのポストに入れなきゃいけなかった…!?」
私が働いていた店は1Fのテナントだったのだ。
同 「そうですよ!!一体今までどうしてたんですか!?」
私 「え…。(⊙ˍ⊙)その日の気分で放り込んでた…『今日は、真ん中♪!』みたいな感じで…」
同 「え…?(⊙ˍ⊙)マジっすか…?半年以上も!?(ドン引き)」
同僚は「信じられない!(⊙_⊙;)」といった表情で軽いパニックを起こしていた。
その後、この壮大な勘違い(というかただのバカ野郎)話は瞬く間に同僚たちの間に広がり、私は笑われ続けたのである。
毎日退店チェックシートを確認する施設の人は恐らく
「まただよ。この店、また入れるとこ間違えてる。定期的に間違えて投函される。この店舗にはいつまで経ってもシステムを理解できないアホ(私)が働いてるんだろう。こんな簡単で単純なシステムを理解出来ないなんて。雇い主は気の毒だな。はぁ…(クソでかため息)」
と思い、呆れかえっていたことだろう。
私は毎回、直感を研ぎ澄ましてその日の気分で選んだポストに投函し続けていた。にも関わらず、施設から「困ります」などと怒られたことは1度も無かった。
なんとも、世界は優しいではないか…。怒らないでいてくれてありがとう、施設のおっちゃん。
さて、冒頭から何故こんな話をしているのかと言うと、つい最近、#バイトやらかし大会に投稿できそうな事件が起きたからである。
言うまでもないだろうが、私がやらかした張本人だ。
これが発生したのはつい先日。やらかしたてホヤホヤの事件である。
それを皆様に懺悔すると共に、供養したいと思う。
私の今のバイト先も大きな商業施設内のとある店舗なのだが、毎日、数万円~数十万円単位のお金を施設両替するというルーティン業務がある。
施設のバックヤードに両替機室があり、各店舗で必要な時に両替を行うのであるが、事件が起きた日、私はいつものように店の売上金をバッグに集めて用意し、両替機室に向かった。
両替機に自分で用意したお金を突っ込むと、突っ込んだお金の総額が表示された。
『35,000円』
この時、私は
「あれ?確か5,000円札×8枚で、40,000円を用意した筈なんだけどな…?なんでだ???」
という、強烈な『違和感…』を感じたが、
「でも私が数え間違えただけかも!5,000円少なく持ってきてしまっただけなんだろう。」
と、強烈な違和感を感じたにも関わらず、特に焦ること無く両替を済ませて店に戻ったのである。
その後、店が忙しいピークタイムに突入したため、しばらく業務に集中していた。
しかし、私自身の退勤時間10分前になり、なぜか先程の強烈な『違和感…』が突如フラッシュバックした。
私はこの違和感を無視して退勤できる度胸は持ち合わせていないチキン野郎である。
それでもこの時点ではまだ「きっと大丈夫だろうけど、念のため金庫内のカウントをしておこう。あくまで念のため。」と、根拠のない自信に満ちていた。
それから先輩同僚に違和感の説明をして、先輩にも手伝ってもらって店の金庫のお金に差異がないか、チェックを始めた。この時、退勤時間10分前。
結果はすぐに出た。
『-5,000円』
私「………ま・じ……??(嘘だと言ってくれー……)」
違和感の正体が判明したにも関わらず喜びは皆無。「終わった…。」という気持ちでいっぱいになった。
そしてここで退勤時間を迎えた。
私 「違和感…『タダ働きなんてごめんだね』いつもの俺ならそう言ってトンずらこいた…(遠い目すぎて白目)」
伏黒パパが憑依した私のセリフをガン無視して、先輩は
先 「あちゃー…でも、なんでだろ……?」と考え込んでいた。
私は、『どう考えてもこれは私のミスに違いない。ヤバい…。(⊙_⊙;)』という焦りと確信があった。
両替の時から強烈な違和感を感じていたのは紛れもなく私自身なのである!しかも、違和感の5,000円ピッタリの差異なのだから!!
私 「ここからは時間外労働です…。(ナナミン憑依)」
虚しくタイムカードを切り、それから念のためもう一度、お金のチェックを行った。
結果は変わらず、『-5,000円』。(やっと現実を受け止め始める。)
現実を受け入れ始めた私は、普段は働かない自分の脳ミソをフル回転させて自身の行動を振り返り、ありとあらゆる『可能性』をひとつずつ潰す作業に取り掛かった。
拾得金として5,000円が上がっていないか施設の人に2度も聞きに行き、両替機室でお札を落とした可能性も考え、CCTVを見せてもらえないかと交渉したりと、ここぞとばかりの行動力で奮闘した。
施設の方からの回答は「拾得として上がってないです。確認しましたが、両替機室も今日一日を通して問題ありません。」
私「そうですか。ありがとうございました。(ですよねー…ಥ_ಥ)」
僅かな希望である可能性たちは光の速さで速攻、潰えた。
冷静に考えてみれば、そんな簡単に都合の良い話が転がっているわけは無い。
私は店に戻るためトボトボと歩いていた。
この間に、もういっそこのままめそめそウジウジ落ち込み塞ぎ込み引きこもりたいという自分の感情は一旦置いて少し冷静になり、
「店から出て両替機室に入るまでにお金の入ったバッグは一度も開けていない。店内で落とした可能性が高いのかも?」
とふと思った。人はピンチの時、何故か希望を抱いてしまうものである。
しかし、私が金庫から回収したお金を持って、バックヤードの集金袋に入れるまでの距離は歩数にしてたったの15歩程度である。
まさに、すぐそこ。数メートル。
「この間に落とすかぁ??ಠಿ_ಠ」自分が立てた仮説だが、にわかに信じられなかった。
しかし心の中の声がこう囁いていた。
『でも、もし探してみて、ぺらっとお札が出てきてくれたら…⁇…それで、万事解決になるかも!!今夜、気分良く眠れることになるのでは…⁉︎』
これを閃いた私は
『よし、探してみよう!本気で!!!』
と決意したのだった。
店に戻ると、先輩も同じ可能性にかけ、行方不明になってしまった5,000円札を地べたに張り付きながら探してくれていた。
私も早速、5,000円に呼びかけながら店内を探しまくった。
2人揃ってまさに、必死の汗だくである。
この時、私はガーディアンズたち(私の守護霊・ガイドさん・ご先祖さま方のチーム名)にもお願いした!
ガーディアンズだけでなく、大天使ミカエルさんにまでお願いした!
皆、高次元で平和に過ごしていただろうに、突如ビックリするくらいくだらないことに呼び出されてフルメンバー総動員となり、迷惑だっただろう。
冷静な今は少し申し訳なく思っている。
しかしこの時の私は本気で心の中で願い叫んでいた。
「ガーディアンズのみなさーん!ミカエルさーん!!失くした5,000円の在り処を教えて下さいー!!!!」
言っておくが、ガーディアンズや大天使ミカエルさんは何でもありの便利屋では無い。
時間外労働2時間が経過しても、5,000円は出てこなかった。
私 「もう可能性として残っているのは、店内の移動15歩の間に、私が握っていた5,000円札が落ちて誰かのラッキーお小遣いになったか、神隠し並みでとんでもない場所に今も隠れてしまっているか、どっちかしかありません!!大変申し訳ありません!!!!ಥ_ಥ」
泣きべそで店長に報告した。
店長は「本当に落としたんですか?15歩の間に?それで紛失したって、ありえます??ಠಿ_ಠ」
と超絶冷静沈着に聞いてきた。
『私だって…そんなこと、ある!?と思ってる!にわかに信じられない!でも、他の可能性は全部潰したんだもん!』と思いながら
「はい…。でもそれしかもう可能性が無くて。本当にすみません。」と伝えた。
最終的には店長も先輩も「起きてしまったことはもう仕方無いので、今後、同じことが絶対に発生しないように徹底しましょう。」
と、罵倒されることも無く、消えた5,000円事件は終結したのだった。
因みに今回の件で私のミスを罵倒したり責めることもなく、大事に至らないように処理して下さった店長に対して
『店長、もう今後一生、店長の悪口は言いません!!』と私は心に誓った。
『シフトの作成が遅いとか、掃除しろしろ言うクセに掃除道具を発注してくれないとか、もう絶対に口にしません!あ、すみません!!一生は言い過ぎました!!年内は、絶対に言いません!!』(マオ2024年内の誓い)
さて、こんな大事件があって、このことを夫に報告しないわけがない私は、
「信じられないんだけど、たぶん、私が15歩くらい歩く間にお金を落としちゃったと思うんだ…。」
と、事件の発生から終結までを、あたかも私落ち込んでます風を装って夫に話した。
実は店長や先輩が優しすぎて罵倒されるようなことが無かったため、私は心から反省はしていたものの落ち込む程のダメージは負っていなかったのだ。
私の下手な落ち込み演技を黙って聞いていた夫は、私の話しが終わると途端に
夫 「だから、いっつも言ってんだろ!!!(╬▔皿▔)╯お金、入れたか!?財布にちゃんと入れて、落とすなよ!ってー!!!!」と、いきなり捲し立てた。
(この捲し立て方は例えるならば、かつて音声暴露スキャンダルで一世を風靡した女性元議員が秘書の方に叫んだ「この、〇ゲー!!!!」という有名な暴言とテンションは同じと思って頂きたい。)
私 「へ………?(⊙_⊙;)」
夫 「おめぇは、忘れたのか!?ディズニーランドの入り口入ってたった3歩で手に持ってたチケット失くしただろ!(╬▔皿▔)╯あんなこと、にわかに信じられないわこちらは!!でもおめぇは、失くしただろうガッ!!」
私 「………!!!!Σ(っ °Д °;)っ」
夫 「それだけじゃない!たった一駅、電車に乗った時だって切符を失くしただろ!切符持ってバカみたいに踊って落としただろ!!たった一駅の間だよ!?(╬▔皿▔)╯今でもにわかに信じられないよ!しかもさ、切符を失くすなんて、一度や二度のことじゃないだろー!」
私 「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル………」
夫 「だからいつも言ってんだよこちらはー!!落とすな、失くすなって!おめぇは『お金は落としたことない!』とか散々言っといて、このザマだよ、失くしたのが売上金何十万とかじゃなくて本当に良かったよ!!もうさ、子供じゃないんだから!!!気をつけろ!!!!」
私 「ガーーーーーーーン………w(゚Д゚)w」
まさか、夫からこんなに罵倒され怒られるなんて…
私は、仕事になると普段の自分とは全く違う脳内回路が働くという、自信に近い感覚を持っていた。そのかわり、仕事以外の場面(私生活)では夫が言う通りボケまくっているという自覚もある。
この時、プライベートのボケっぷりがついに仕事で出てしまったことに夫から怒られて気がつき、頭を殴られたような衝撃を受けた。
私 「夫ー!!Σ(っ °Д °;)っどうしよう!私、仕事とプライベートの脳みその境目が無くなってきちゃったのかな!?」
夫 「そんなことは知らん。」
私 「次にやらかしたら、絶対クビだよね!?いやぁー!!どうしよう!?自分が怖いー((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
夫 「次やらないようにしっかり確認しろ!自分で!!落とすんだから!絶対!!」
私 「………………ಥ_ಥ」
ここまで書いてみて、親愛なる皆様をこんなくだらない話につき合わせてしまい大変申し訳ない気持ちである。
この事件をよくよく考えてみればみるほど、自分のドジっぷりには開いた口が塞がらない。
握りしめていたお札を、1枚だけ、15歩程度の間にどうやったら落とせるのだろうか。どう考えても人間には無理な技なのである。
しかしこれが、この目の前で起きた現実なのだ。
このように、私は少しばかりの自信を失った時、いつも#バイトやらかし大会を思い出し、励まされている。
反省しつつも、クスッと笑ってしまったら『頑張ろう。』とまた思えるのが不思議だ。
今回は更に、このエピソードが『ブログの記事になるかも?』というバカポジティブまで炸裂した。
こんなこと言ってるとまた夫に罵倒されてしまう。
以前の私なら、ミスをした自分を受け入れられず、落ち込みまくり、恥ずかしさと悔しさで泣きながら夫に話していたかもしれない。
プライドがズタズタになり、職場でどんな風に噂されるかを気にして、いつまでも自分の評判に傷がつくことを恐れていただろう。
アクシデントが起きた時、この現実は自分に何を気づかせ、学ばせようとしているのかを客観的に捉えることが重要である。と精神世界ではよく言われている。
私自身は、それが物凄く重要だと心から理解しているのだが、同時に何かと理由をつけて悪い出来事を他人やよくわからないもののせいにするのは非常に苦手である。
だから私は、起きた現実を他人や物事のせいにしない、『自分がバカだった』という自己責任が根底だからこそ
皆で軽やかに笑い合える#バイトやらかし大会が大好きなのだ。
おしまい
一か月以上ぶりの投稿になってしまいました。でも実は辞めるつもりは全然ありません。(ウザ。笑)これからも楽しみながらやって行きたいと思っています☆最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました☆彡
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