ご先祖さまのことを考えたりただ感謝を伝えるだけでも、ご先祖さま達は大変喜んでくれるらしい。
そんなことを聞いたわけで、今日は私のおばあちゃんたちに思いを馳せながら書いている。
いきなりだが、私はとても口が悪い。
ふと油断すると美しくない言葉を発する。暴言を吐き散らかしながら生きて来たと言っても過言ではないと思う。
だが流石に大人になるにつれ「これはマズい。」と思うようになった。
そのため出来るだけお上品な言葉を発することを心掛けたり、人知れず「お嬢様言葉」を練習したりもした。
常に神様に話しかけているつもりで話すというトレーニングも日々行っている。
今も絶賛お嬢様言葉や神様トレーニングを実践中であるが、なかなか改善されないのが現実だ。
因みに、家族の中で口が悪いのは私だけである。
両親も妹も、誰も「クソが。(小声)」とか「ぶち○○(ピー!音)す」なんて、決して言ったりしない。
しかしある時、身内にただ一人だけ口の悪い人物がいるのを思い出した。
私のおばあちゃんである。
私に隔世遺伝おっぱいを授けてくれたのは、母方のおばあちゃん。(【おっぱいの話し。】をご参照下さい)
口が悪いのは、父方のおばあちゃんである。
おばあちゃんは口が悪かった。というか、ぶっきらぼうにハッキリ物を申す人だったのであるが、更にもう一つ強烈な個性を持っていた。
アニメ声である。
普段から高くて可愛い声で思いっきりぶっきらぼうに話すのだが、よそ様と話している時などテンションMAXになると、おばあちゃんとは思えぬ程の超高音ヴォイスになってしまう。
そして何を隠そう、私は声が高い。アニメ好きからはたまに褒めてもらえることがあったりする。
他人が褒めてくれる唯一の私の特徴と言えると思う。この地声の高さがおばあちゃんに似ていると家族からも言われていた。
どうやら私は、それぞれのおばあちゃんから「おっぱい」と「口が悪いアニメ声」を隔世遺伝として受け継いだようだ。
口が悪いアニメ声おばあちゃんは、何でもハッキリ言い放つ人だった。
「マオ、冷蔵庫のジュース自分で取って飲めや。」
「おばあちゃん、疲れっちまっただよ。」
「おばあちゃん、これ嫌いなんだよ。だからいらねぇや。」
「マオはなんだか、太ったんじゃねえか?」
「あんだかや!!!」(この言葉の意味は、その時の状況により変わる)
と、普段からこんなガサツな口調だった。しかしとにかく高くてカワイイ声なのだ。
人のことをじぃ…っと見つめて、太った、痩せた、肌が綺麗になった、良い服着てる、などハッキリ言ってくれた。
そんなおばあちゃんに、初めて夫を紹介した時のこと。
私 「おばあちゃん、今日は旦那さんと一緒にきたよ!よろしくねー!!」
夫 「はじめまして。よろしくおねがいします!」
おば 「あっれ、まぁーー!!!いぃい男だぁなぁー♡」(乙女の表情でウットリ♡)
私の夫は何故かおばあちゃん世代にモテまくるのだが、この時ばかりは夫はとても困っていた。w
私とその場に居た父は、大爆笑。w
おばあちゃんは目をフニャンとさせて、両手を自分の頬に当てながら、
おば 「まぁマオをよろしくお願いしますねぇ。」と夫に言ったと思ったらすぐに私の方にクルっと振り向き
「いぃい男だぁぁー♡いいヒトで、よかったなぁーーー♡♡」
と、終始乙女の表情で喜んでくれていた。あんな乙女なおばあちゃんは初めてだったと、父も驚いていた。
私はとても嬉しかった。紹介してこんなに喜んでくれたのは夫が初めてだったからだ。
かつて紹介したことのあるメンズ達はどうやらおばあちゃんのお気に召されていなかったらしい。
この反応を見てしまえばそれは明らかな事実である。
過去のメンズ達、なんかごめんよ。しかし私もそれまでおばあちゃんのタイプを知らなかったのだ。仕方あるまい。
その後おばあちゃんは母に会うたび
「マオは、赤ん坊、できたか??」
と聞いてきたらしい。w
それから暫く経って、私が久しぶりにおばあちゃんに会いに行った時のこと。
おばあちゃんが「マオはなんだか、ずいぶん妹に、似て来たなぁー!!」
と、テンションMAX確定の超高音ヴォイスで言った。
私は笑いながら
私 「マジで??私一応、姉だけどね。普通、妹が私に似てくるんじゃないの?www」
おば 「そんだけどよー、まぁマオは、妹にそっくりになってきたわぁーー!」
みんな大爆笑www。
明るくて元気で、人の変化に鋭い観察眼を持っていた。
頭もキレッキレ。芸能ゴシップは私なんかより詳しかったし、俳優や芸能人の名前もよく知っていた。
料理が上手で、皆おばあちゃんが作るご飯が大好きだった。
一人でせっせと大量に作るだけ作ったら、自分はいつも何も食べずにタバコをスパスパ吸っていた。
超おちゃめな、スーパーおばあちゃんだった。
おばあちゃんが作るお赤飯は、世界で一番美味しかった。あんな美味しいお赤飯、他で食べたことが無い。
もう一度食べたいな…。といつも思う。
一方、私におっぱい隔世遺伝を授けてくれた母方のおばあちゃんは、おばあちゃんしか発さない不思議な言葉をいくつか持っていた。
ある時私に、
おば 「あのよ、おけつめどがよ…」とものすごく真剣に言ってきた。
私 「待っておばあちゃん、おけつめどって、なに??」
おば 「あぁ、おけつめどってのはな、お尻の穴のことだよ。照w」
私 「お尻の穴のこと、おけつめどって言うの?初めて聞いたよ!なんで??」
おば 「なんでって言われてもさ、おけつめどはおけつめどじゃんよ。www」
私 「wwwww。」
思えば一体何の会話だったのだろうか。「おけつめど」という言葉が衝撃で、会話の内容は覚えていない。
またある時は、
私 「おばあちゃん、そろそろ行こう。(出かける時間)」
おば 「あぁ、ちょっと待ってな、おばあちゃんおぺたぺたしなきゃなんないからな。」
私 「え、おぺたぺたって何…??」
おば 「外行くんじゃ、お化粧、しなきゃだろ?」
私 「wwwww。」
「おけつめど」と「おぺたぺた」私はどちらの言葉もとても気に入った。最高にキュートな言葉である。
想像してみて欲しい。
「なんか、尻の穴がむずむずするんだけど。」と言われるより、
「なんか、おけつめどがむずむずするんだけど…。」と言われた方が、まだ相手の尻の穴の話を聞く気になると思うのだ。
「ったく、いつまで化粧に時間かかってんだよ。」より、
「ったく、いつまでおぺたぺたに時間かかってんだよ。」の方が、無駄に争わずに済みそうではないか。
私はそう思わずにはいられない。
だから私は「おけつめど」と「おぺたぺた」という言葉を日常会話で使っている。今後も一生、使うと思う。
もし街中で「おけつめどが…」なんて言葉を発するアニメ声の40代女性がいたら、それはきっと私である。
もしくはこのブログを読んで共感してくれた誰かという可能性も、無くはない。
果たして誰がどんな心境で共感してくれるのか。今の私には想像もできないが、可能性は捨てずに持っていても損は無いだろう。
おっぱいおばあちゃんはいつも真顔でじぃっと人の顔を見つめ、低い声で変な冗談を言って私を笑わせた。
タバコとパチンコが好きで、普段は軽自動車に乗って凄いスピードで走り、バリバリ仕事をするパワフルおばあちゃんだった。
私のことは「マオちゃん。」と呼ぶのに、何故か妹のことは「妹さん。」と、さん付けで呼んでいた。あれ、なんでだったんだろう…。w
そして、おじいちゃんとラブラブでとても仲良しだった。私には、そう見えていた。w
私は今後も自分のおっぱいを見るたび、そして「おけつめど」と「おぺたぺた」という言葉を発する度に、おばあちゃんが頭に浮かぶのだろう。
ありがとう。私のおばあちゃんたち。最高の贈り物。大事に、死ぬまで生きてくよ。
おしまい。
最後まで読んで下さった皆様も、本当にありがとうございました☆彡
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